「Gene Mapper」(http://genemapper.info/)を読んだ。
おもしれええええええええ!
(以下、3割くらいネタバレ。読む予定の人は注意)
序盤は「SFの設定考えるの好きなんだろうなあ。気持ちはわかる」
という微妙さだったけど、半分くらいで一気に引きこまれた。
主な登場人物は3人で、植物の遺伝子デザイナー(主人公)、
とあるきっかけで非常に未来的な生活を送っている主人公の取引先の人、
ベトナムで隠遁生活しているスーパーハカー。
舞台は近未来の地球。
主人公が取引先に頼まれて作った植物に異常が発生し、
スーパーハカーとともに原因を探るのが主なストーリー。
調査過程で主人公以外の2人の生い立ちが徐々に明らかになり、事件とも関わってくる。
一番ワクワクできるのは、凡人ポジションだった主人公が
事件の核心となる技術を一人で解読し、
それが世界を変えるポテンシャルを持つものであったという点。
すごいものを発見してしまった興奮と恐怖を同時に体験できる。
商業作品なら序盤で伏線張りまくって「うっわー、先が気になる!!」という
あざとい演出になるんだろうけど、その点はかなりストイック。
あと、PCの歴史とか、PCで扱うファイルの構造とか、CGについてある程度知らないとおそらく意味不明な箇所が多い。
逆に、設定を披露されてニヤニヤできる選ばれし読者にとっては非常に楽しい。
そんな小説でした。
すでに次回作の構想も練ってるようなので、とても楽しみです。
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